ドコモ口座事件を見て

ビジネス全般

先日から報道でドコモの口座を悪用した不正な取引が発覚したと報じられています。現時点では今回の犯罪の詳しい手口などが判明していないためその部分について触れる事はできませんが今回の事件と一連の報道、NTTdocomoの発表を見て私の感じたことを書いていきたいと思います。

営業視点で見るドコモ口座事件

昨日ドコモからの会見がありました。会見全体は見ていないのですが報道されている内容などを見る限りでは対応があまり良くないように見えます。その理由としては
①責任の所在に触れていない
今回の事件ではセキュリティーの不備を突かれて不正な送金などが行われています。報道を見る限りでは口座登録時の2段階認証は行われていなかったようです。2段階認証とは口座などを登録する際にパソコンやスマホでの登録をした際に本人である事を証明するために本人が登録している携帯電話に対してSMSで認証コードなどを送信してその認証コードを使用して初めて登録ができるようにする仕組みです。こちらの仕組みはセブンイレブンのセブンペイでも取り入れられておらず犯罪に利用されてしまうという事件が起こってしまいました。ドコモΩでは過去のいくつかの不正利用事件を見れば十分に予想できた対策を取っていなかったと言えます。この対策を取るべきはドコモだったのか銀行だったのか、そういった対策を取らないと決めたのは誰だったのか、このシステムの責任者は誰(どの会社)だったのかを明示すべきだったと思います。
②まだチャージができる状態にある
会見の後でも一部の機能は止められていますがチャージなどはまだできる状態です。そのため犯人達は今のうちに出来るだけ駆け込みで不正利用をしようとするはずです。被害を少しでも減らすためには全ての送金などの機能を一時凍結させるべきだったと思います。
以上の点が現時点で私の感じた大きなミスです。
不正利用自体はもちろん大変な事件なのですがビジネスをしていく上である程度のミスやトラブルは絶対に起こってしまうものです。大事なのはそのミスやトラブルが起きた後にどうやってリカバリーしていくのかという事です。このリカバリーを間違ってしまうとさらにミスを重ねる事になってしまいダブルでミスを犯してしまう事態になってしまいます。

会社としての対応を見て

営業という視点から今回の事件を見た場合、現場の営業マンとしては現在非常に動きにくい状況なのではないかと他社ながら心配になってしまいます。
まず今回の事件の詳細や手口が公開されていない事、今後の対策が十分に発表されていない事を考えると現場でクライアントから問い合わせを受けている営業マンとしてはなかなか返答しにくい状況ではないかと思われます。個人向けの営業であればまだ良いかもしれませんが法人担当をしている営業マンだと会社のオフィシャルの説明では弱い場合に非常に苦労します。この状況でクライアントの信頼を損ねないように動くことが重要なのですが今の状況では厳しいでしょう。

トラブル時にとるべき行動

ビジネスマンとしてトラブルやミスに直面してしまった時にはまず迅速に原因を確認し、その原因への対処方法を担当部署と共に決定しなければなりません。そしてその原因と経緯、対応を関係者はクライアントに対して謝罪と共に出来るだけ早く報告する必要があります。
人間誰しも謝罪やミスの報告などはしたくないものです。しかしそれから逃げてしまい報告や謝罪が遅れてしまうと、その遅れ事態がまた新たなミスとしてクライアントの不興を買ってしまう要因となってしまいます。
ミスやトラブルが起きた際にはそのネガティブな状況を利用して迅速でクライアント目線の対応をすることで逆にポジティブな状況に切り替えるように動くのが営業マンのあるべき姿です。
どうすればクライアントが納得してくれるのか、どうすれば不満を解消できるのか、自社ではどこまでの対応ができるのか、をしっかりと考えて協議した上で素早い行動が取れるように日頃からトラブル時の対応を考えておいた方が良いでしょう。

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